クールな彼と放課後の恋
みんなと一緒だと気使うし…

でも一緒じゃないと、
なんか不安になっちゃうな…

私の悪口言われてないかな。とか。


あー
私こんな弱くなかったのにな…




「あ………」


階段を駆け降りて下駄箱を見ると…

稲瀬が傘立てに座ってスマホをいじっていた。


私は走る速度をゆるめ、
平常心を保って下駄箱に近づいた。



こいつの余裕の態度がなんかムカつく…

私だって余裕の態度みせてやるっ


もうお気づきの人もいるかもしれませんが、これが私の本当の性格です。



ガタ


上履きを脱ぎ靴を履き替え、
稲瀬がいる傘立てを通り過ぎ玄関のガラスドアに寄りかかる私。



平常心、平常心…


心でそう唱えながら先生を待つ。



ちらっと稲瀬を見ると…



稲瀬はイヤホンで音楽を聴きながら、
スマホをいじってる。


前髪と襟足が長い黒髪で、

目はくっきりとした二重、
横から見るとまつげ長いかも…

鼻はスッと高くて、
唇はなんか色っぽい感じ…

制服のYシャツの上のボタンを2つ外してて、ネクタイを緩めにしめてる…
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