クールな彼と放課後の恋
稲瀬…

もしかして助けてくれた…?




「いやだって…お前…」

「大丈夫だよ、こいつは」

「本当かよっ」

「…ああ」


???


2人でなんの話してんの?





「こいつとは一緒に住んでるくらいだし…俺も・・・」

「一緒に住んでる!!?そんなの初耳だぞ?なんで俺に、言ってくんなかったんだよ!?」

「住み始めたのが、一昨日だから…次お前に会ったとき言おうと思ってた…」



???????


なんなの、この会話…

これじゃまるで…


ハッ…まさか!

稲瀬と永井って、あっち系なの!!?





「…おい。お前…ものずこい勘違いしてるだろ?」

「え…」


2人をジロジロと見ていたら、それに気づいた永井に突っ込まれた。





「…ハハ」


稲瀬は笑って、物置からホースを出す。




「とにかく!今から委員会の仕事やるんだから、邪魔しないでよねっ」

「…へいへい」


永井は腑に落ちない顔をしていたが、一先ず花壇から離れた場所に腰をおろして、漫画の続きを読んでいるみたいだった。




帰らないわけ?

あいつに居られると、すっごくやりにくいんだけど!


稲瀬にも、なんか話しかけずらいし…



そして花壇に水やりを済ませ、委員会の仕事をささっと終わらせた。






暑い…

これから汗かく季節になるから、嫌だな。

稲瀬の前で、汗かきたくないよ…


そんなことを思いながら、タオルで額や首もとの汗を拭く。





「帰りって買い物すんの?」




すると、隣に稲瀬がやって来る。




「うん!スーパー寄っていい?お米買いたいんだ」

「いいよ」

「あ…」

「?」


ふと稲瀬を見ると、額から汗がたれている。

私は持っていたタオルで、汗をそっと拭く…





「汗でてた…」

「…悪い」

「ううん」
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