クールな彼と放課後の恋
夏休み

寂しい夏休み

「あぢ~」

「修君ここ教えて~」

「またかよー」

「…」

「陽葵ちゃん、消ゴム貸して」

「ウン」

「あぢ~…」


リビングには、男3人に女が3人。

計6人の共通点は、それぞれ夏休みに入ったということだ。


期末テストも無事に終わり、数日前から夏休みスタート!

楽しいことがいっぱい!だけど…

とりあえず今は、みんなで宿題を片付けている。

午前中から、香穂ちゃんも宿題をやりに家に来ていた♪

って言っても、稲瀬は宿題なんかやらないで、ずっと雑誌読んでるけどね…


ま、とにかく!

結意義な夏休みを送るためには、7月中に宿題を済ませておく必要があるから!

それで8月はパーッと遊んで、ゆっくりするのが目標!!


稲瀬もいるし、楽しみがあると、嫌いな宿題もはかどるんだけど…





「あぢぃよ~日本はあぢぃよ~」


ソファーに寝転がり、宿題には一切手をつけていないのが永井!


てゆーか、なんで永井がいるの!?

こいつ、転校してきてから…ちょくちょくうちに来て夕飯食べて帰ったり、下手すれば泊まったりしてる!


稲瀬の友達だし、別にいいけど…

ちょっとくつろぎすぎじゃない?





「ちょっと…」

「あ?」


私は宿題をやる手を止めて、ソファーにいる永井に近寄った。




「目障りだから、寝るならあっちで寝てよ」


私は玄関の廊下の方を指差した。




「お前、客を廊下で寝かすのか!?」

「あんたなんか客じゃない!」

「んだとー」


永井と私の仲は、日が経つほど悪くなっていた。

転校してきたあの日のように、突然突っかかってきたり…監視するように見られたりすることはなくなくったが、

今のように…顔を合わせれば、なにかしら口喧嘩が始まってしまうのだ。




稲瀬の友達なんだから、きっと悪い奴じゃないことはわかってるんだけど…

まだ、それは確証されてはいない。





「ねえ~夏休み中、どっか行けたらいーね♪」




すると、日向がウキウキした様子で言った。
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