クールな彼と放課後の恋
恐る恐る聞く私に、稲瀬は不思議そうな顔をした。





「…なんで?あいつは笹山と行動したいんだろ?」

「えっ…そうなの?」


ってことは、永井って香穂ちゃん狙い!?

なんか意外かも。


でも、香穂ちゃんは…永井のこと苦手だって言ってたよな…

二人きりにしちゃって、本当に大丈夫かな…


稲瀬と二人きりなれたから、私は嬉しいんだけど…





「行くぞ。喉乾いて死にそう」

「あ、うん!ごめん」


私は稲瀬とフードコートへ行き、飲み物を買って、とりあえず遊園地の中をフラフラと歩いた。






「ゲーセンがあるよ!」


飲み物を片手にゲーセンを見つけた私は、近くにあったクレーンゲームに近づいた。





「うそ!ヅラにゃんこのぬいぐるみだ!かわいい~♪」


クレーンゲームの中には、ヅラにゃんこのぬいぐるみがたくさん。





「出たよ…」

「このぬいぐるみ、初めて見た!多分お店では売ってないよね」


レアもの?…だと思う。





チャリン







すると稲瀬は、持っていた飲み物を私に持たせ、クレーンゲーム機にお金を入れた。







「…取ってくれるの?」

「ん…」


稲瀬の顔は、真剣。

私も稲瀬の隣で、真剣な表情で見守る。



今…稲瀬は500円入れてたよね?

500円で3プレイだから、3回できるんだ…


とれるかな~







ウィーン…



稲瀬がボタンで操作するクレーンが動きだし、私にも緊急が走った。










がこんっ






!!!



すると…一発で、ヅラにゃんこのぬいぐるみゲット!





「うそ!稲瀬すごい!」

「そいつが、いい位置にいただけ」


下の取り出し口から、ヅラにゃんこのぬいぐるみを取ってくれる稲瀬。
< 149 / 246 >

この作品をシェア

pagetop