クールな彼と放課後の恋
「雨が降った日以外は毎日2回水をあげて欲しいの。朝と放課後と…」


え!?

1日2回も!!?


やっぱり最悪だこの委員会…




「今日は水やりと…あと雑草とってくれる?この物置に軍手とかバケツとかホースとかあるから好きに使ってね」

「………はぃ」


私のテンションは下がりに下がる…




「この花壇は学校が建てられてからあるらしいから、校長がすごく気に入ってるのよね。だから…」



先生が私たちにグッと顔を近づける。

そして…




「絶対にサボったり怠けたりしないでね…もしそれが発覚したら私が張り倒すわよ〜私は担任だから成績だって自由自在なんだから〜うふふ♡」

「ちゃ、ちゃんとやりますっ」

「・・・・」


なにこの先生…超怖い!

大人しそうで優しいおばさんなのに、
怒ったら絶対に怖いタイプだなこれは…




「んじゃよろしくね♪あ、水道は中庭の方にあるからねー」


先生は笑顔で手を振って消えて行った…



裏庭には稲瀬と二人きりになり、
なんだか嵐が去ったよう…



隣にいる稲瀬を見ると…

無表情のままこっちをじーっと見てきた。



な、なによ…

私より背がちょっと…
いや、かなり高いからってそんなに見下ろすことないじゃん!




「…じ、じゃあーやろうかなぁ」


稲瀬から離れ物置にダッシュする私。



こうなったら稲瀬よりたくさん動いて、
この花壇の花を完璧にしてやるっ



ガチャ


古くてガタがきている物置のドアを開けてみると、先生が言ったように園芸用品がある。



とりあえず雑草取った方がいいよね?


軍手を見つけそれを手に取ると…





ぎゅ…




軍手を取った私の手を、
稲瀬が突然握りしめて来た!




「ななな、なにっ!?」
< 15 / 246 >

この作品をシェア

pagetop