クールな彼と放課後の恋
「ねえ…あなた…藤川さん…だっけ?」




すると、私に話しかけてくる愛美ちゃん。

私の恐怖メーターは、一気に上昇する…






「は、はいっ!藤川ですっっ」


敬語使っちゃった…

変だと思われたよね…?




「あなたさ~悠のなんなの?一緒に住んでるって言ってたけど…」

「…!」


はぁ…一緒に…っすか?



「…住んでる…けど、親が知り合いで…なんか…成り行きでそうなっただけで…」

「ふーん…じゃあ…」




不機嫌な顔から、急にニコッと笑顔になる愛美ちゃん。



余計に怖い…

この人、私が苦手な女子代表だよ~






「私ぃ~まだ悠こと好きなの♪だから~協力してくれる?」

「え…」


まだ…稲瀬のことが好き…?

じゃあ、やっぱりまだ稲瀬のこと諦めてなかったんだ・・・





「う、うん…」


思わず返事しちゃった…

私のばか。






「ありがとぅ~♪藤川さんていい人~」

「はぁ…」


愛美ちゃんに、手をぎゅっと握られる。



協力するって何をだろう…

本当怖いよ~





そして50分経ち…私たちの番に。




「香穂!一緒に乗ろうぜっ」

「えっ…」


ジェットコースターに乗り込む寸前、永井が香穂ちゃんの手を引いた。



おお!

永井ってば、積極的!





「で、でも陽葵ちゃんが…!」

「いいのいいの!香穂ちゃんは永井と乗んなよ」


私は二人に手を振った。



なんかいい感じだな、この二人~

何気なく呼び捨てにされちゃって…香穂ちゃんもすみにおけないよね♪





「陽葵。お前は悠と乗れば?」



!?



ひ、ひよ…陽葵って…
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