クールな彼と放課後の恋
香穂は続ける。




「キスされたのは1回だけなの…だから、あのキスはなんだったのかなって」

「永井のやつ…そんな思わせぶりみたいなことするなんて許せない」


あいつのこと苦手だけど、はっきりした性格だから、そういうめんどくさいことはしないように見えるけどなぁ。

白黒ハッキリつけるというか…





「キスされたあとも、前みたいに普段通りに接して来るんだよね。話したり、一緒に帰ったり、休みの日に会ったり…」

「ちょ、ちょっと待って!香穂と永井って、そんなに仲いいの?」


話したりするのは知ってたけど、休みの日に会ったりしてるのは初耳!

会ったりって、それってデートじゃん!





「ごめんね…陽葵に話すタイミングがなくて・・・それに、なんか恥ずかしくてさ。私今まで友達いなかったし、相談とかってどう話していいか分からなかったの」

「そっか…」


香穂の言っていることは、すごくよくわかった。

私も友達に何でも話せるタイプじゃないから…




「これからはなるべく香穂に話すようにするから、香穂も良かったら私に話なよ。1人で悩むのって辛いしさ」

「そうだよね…ありがとう陽葵」

「私たちって…恋愛経験少ないから、友達に相談するもんだってことすら気づいてなかったのかもね」

「ハハハ」


香穂は笑った。

少しは、気が楽になったようだ…





「で、永井はどうするの?」


本題に戻りますが…




「…告っちゃおうかな」

「え!」


香穂って、意外と大胆で積極的!






「だって…好きだから…自分の気持ちは伝えたいなって」


恥ずかしそうに言う香穂。

でも、すごく素直でかわいいと思った…


確定は出来ないけど、多分永井も香穂のことが好きなんだと思う。

だからキスしたんだよね…

こんなかわいい子…惚れてないわけないよ。
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