クールな彼と放課後の恋
不思議そうな顔をして私を見る先生。




「な、なんでもないです…」


私は顔を赤くして俯く。

他の生徒たちはクスクス笑っていた。




は、恥ずかしい……


私は小さくなったままデッサンを続けた。





キーンコーン
カーンコーン


「最後に提出してけー裏に名前書けよー」


美術の授業終了


なんか集中できなくて、
あんまりうまく描けなかったよ…


描いたデッサンを指定されたところに提出しようとした時…


他の生徒と画用紙を置くタイミングが重なり、腕がぶつかりそうになった。



「どうぞ、先に………あ!」


先に譲ろうとして顔を見上げると…

その生徒は稲瀬だった!




「よう」

「…い、稲瀬くん」


稲瀬はデッサンを提出箱に入れる。
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