クールな彼と放課後の恋
また子供みたいなことしちゃった…

もうみんな呆れてるよ。


悠だってもう…追いかけてきてなんかくれない…




「陽葵」


エレベーターを待っていると、悠が私を呼び走って近づいて来る。


また…追いかけてきてくれた…

私の予想ははずれた。だけど、嬉しい…




「悠ごめんね。やっぱり戻る…」

「何で?」

「だって…悠に迷惑かけちゃうし」


私本当にバカだ…




「ちょっと頭冷やせよ。第2Rだけど」

「う…」


ちょっと嫌味を言われ何も言えないでいると、悠はククっと笑って私の頭をポンと撫でた。




チーン…


すると、エレベーターが来て悠が先に乗り込み、ボタンを押してドアを開けてくれている。

私はささっとエレベーターに乗り、悠と1階まで降りた。


外に出ると…さっきよりもっと寒く感じ、体を縮込ませ着ているコートのポケットに手を入れた。




寒い…

12月に入ると、本格的にしんと来る寒さになるよね…

こんな日に、あてもなく外に出てるなんておかしいかな(笑)





「悠…やっぱり戻ろうか…寒いし」


こんな寒い中、悠を振り回して風邪でもひかしちゃったら申し訳ないよ…




「いや…とりあえず飯食おう。あんまり2人きりになれることないんだし、どうせなら楽しもうぜ」


悠は優しい顔をして、ポケットに入れている私の手をそっと出しギュッと握った。

あったかい悠の手を握り返すと、また優しく微笑む悠。





「デートだな」

「そ、そうだね…」
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