クールな彼と放課後の恋
「ちょっと来い」

「え……」


稲瀬に腕を掴まれそのまま引っ張られる。

そして美術室を出て、
中庭の方へ向かった。



もう昼休みだけど…

中庭の方は誰もいない。





裏庭の花壇まで来ると…
稲瀬は私の手首から手を離す。




「とりあえず…今んとこは平気みたいだな」

「う、うん」


花壇の花はとりあえずは異状なしで、
枯れたりはしていなかった。




「花って水をたくさんあげると枯れちゃうの?」

「多分」

「あ、危な」


セーフ。

早めに気づいて良かった〜


稲瀬もホッとしている様子。




「あの…ごめんね。私勘違いしちゃって…」


サボってないのに、
サボってるって決めつけて言っちゃった…




「別に。ただお前ってバカなんだな」

「バカ!!?」

「初めて会った時からそう思ってた…なんかそそっかしいってゆうか」

「くっ……」


そそっかしいのは事実なので、
今は言い返せない。




「ちょうど昼だな」
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