クールな彼と放課後の恋
そっか…笹山さんて、そんなに人見知りなんだ。


おとなしそうだとは思ってたけど、

まさか、私にすら話しかけられない程、人見知りだとは思ってなかったなぁ…




「マスコット…渡すの遅くなっちゃってごめんねっ」

「!…いいって~本当謝らないでー。あれ気に入ってたやつだから、戻ってきて嬉しいの♪拾ってくれたのが、笹山さんで良かったよ~他の人だったら、もしかしたら捨てられてたかも(汗)」


私がそう言うと、笹山さんは始めて笑顔になった。




かわいい…

色白で、大きな丸いクリッとした目、

髪の毛は黒くて、肩くらいまで伸ばしてる…


背は低い方だけど、華奢で細いなぁ~

手とかもちっちゃいし、守ってあげたくなる感じ…


笹山さんて、見てるだけで…

なんか癒させるかも…



「笹山さんて家どこ?この近くー?」

「A川の方だよ」

「じゃあ近いね!うちから電車で2つ!ってことは、中学は…」

「A川北中…わかる?」

「わかるわかる!」


笹山さんと話をしていたら、あっという間に時間は過ぎた。






「ごちそうさま。藤川さん、ありがとね!遅くまでごめんね…」


9時過ぎ

笹山さんと稲瀬と修君は、帰ることにした。

外に出て見送る私に、笹山さんが声をかけてくる。




「ううん!私こそ明日も学校あるのに、遅くまで引き止めちゃってごめんね」


私は笹山さんに、笑顔を返した。





「送ってくよ…」

「えっ…」




稲瀬は隣にいる笹山さんに、低い声でそう言った。





「いいよいいよっ!私大丈夫だからっ」


顔を赤くして、首を横に振る笹山さん。




「せめて駅まででも」

「物騒だから送ってくよ!」

「・・・・」


稲瀬と修君は、笹山さんを説得する。






「そうしなよ!こんな時間に女の子がうろついてたら、危ないし…ね?」

「でも…」

「遠慮しないで…」

「………う、ん…じゃあ…お願いします」
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