クールな彼と放課後の恋
私がそう言うと、笹山さんは稲瀬に頭を下げた。




「じゃあ…よろしくね…」


私は、稲瀬に小さい声で言った。




「ああ。飯ごちそうさま」

「ううん、色々ありがとう」

「…明日天気良かったら、いつも通りで」

「わかった」


稲瀬たちが、うちから離れていく…





「笹山さん、気をつけてね!マスコットありがとう!」

「ううん、ご飯ごちそうさま!どうもありがとう!」


私は、笹山さん…修君の順に手を振った。


稲瀬は私に背を向けたまま、こっちを振り向いてくれなかった…







「…入ろうか」

「…うん」


3人が見えなくなってから、私と日向は家の中に入る。

そして後片付けと、お風呂を済ませたあと、私は少し早めに自分の部屋に入った。


そして、戻ってきたヅラにゃんこのマスコットを鍵につける。



今度は落ちるなよ!


マスコットに念をおくっていると…




ブブブッ




私のスマホが震えた。

画面を見ると、誰かからLINEがきている。

LINEを開くと…




【笹山です(≧◇≦)さっき稲瀬くんから、連絡先聞いちゃった!大丈夫だったかなぁ…??

今日はありがとう♪もう一度ちゃんとお礼を言いたくて(*^^*)】







笹山さん…

私はすぐにレスする。




【陽葵{いえいえ(*^▽^*)私も連絡先聞きたかったんだ♪

私こそありがとう(o≧▽゜)oまた落とさないように、しっかり鍵につけ直したよ(笑)】


すると、すぐレスがきた。



【香穂{そうだね(笑)また落としたら大変(;゜∇゜)

藤川さんて、ヅラにゃんこ好きなの?実は私も大好きで…もしかしたらって…(¨;)】



えっ、嘘!



【陽葵{ホント(/ロ゜)/!?私も大好きなの♪グッズとか集めてるんだ~

この前の、パンのシールとか集めてた??】



私と笹山さんのLINEは、その後しばらく続いた…

そして寝る前に、笹山さんとのLINEでの会話を思い出していた。



笹山さんも、ヅラにゃんこ好きだったなんて…仲間がいて嬉しいな♪

ま、日向も好きだけど…身内だし(笑)


それに、笹山さんて下の名前が香穂(かほ)っていうんだ~

名前もかわいい!



そんなことを考えながら、何となくまたLINEを開いた…






あれ…?

稲瀬からもLINEきてる!



稲瀬とのトークに、まだ未読のメッセージが残っていた。

きた時間を見ると、9時半過ぎだった…


笹山さんとのLINEに夢中で、気づかなかったんだ…(汗)

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