クールな彼と放課後の恋
私は、慌ててメッセージを開く。




【稲瀬{笹山送って、お前のLINE教えた。飯ごちそうさま。また明日。】


・・・・・。


あっさりとした文章…

これは返すべき…だよね?一応…




【陽葵{了解(* ̄∇ ̄)ノまた明日ね♪お休みなさい☆】



一応レスした。

もう12時過ぎてるけど、ま、いいよね(汗)



スマホの目覚ましを確認して、充電器をコンセントに指す。




ブブブッ


ビクッ



すると、稲瀬からレスが返ってきた。

私は手を止めて、すぐにLINEを開く…





【稲瀬{随分時間がかかったな。おやすみ】


……!



それって…

私からの返事を待ってた…わけじゃなよね…



私は心の中でぶるぶると首を横に振り、スマホで明日の天気を見た。



明日も1日中雨か~

ってことは、委員会はなし…




「・・・・・」


私はまたLINEを開き、稲瀬にメッセージを送った。




【陽葵{この前くれたイヤホンジャックって、どこの本屋で買ったって言ってんだっけ?f(^ー^;】


すぐに、稲瀬から返信がくる。



【稲瀬{なんで?】



私もすぐに返事をした。









そして、つぎの日



ザーーーーーー


予報通り、天気は朝から雨。


私はいつもより少し遅めに、家を出た。

そして駅に向かって歩き始め、駅前の本屋さんに立ち寄った。




あ、あったあった!


雑貨コーナーで欲しかったものを見つけ、手に取った。



これにしよう♪

絶対喜んでくれるよね~



しばらく雑貨コーナーを物色したあと、本のコーナーに流れ、ぶらぶらと雑誌を見ていた。



「…よう」


ビクッ


後ろから、聞き覚えのある声が…

振り返ると…




「い、稲瀬…」


後ろには、制服姿の稲瀬がいた。

私はやや小さい声で、稲瀬に話しかける。




「…どうしたの?学校は?」

「1時間目はサボる。お前もだろ?」

「……まあね(汗)」


読みかけの雑誌を、元の棚に戻す私。
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