春川家の5兄妹










凪と同い年の女の子がここに昔はいたそうだ






小6の時にトラックとの衝突での事故死だそうだ







この家の奥の部屋には仏壇があるらしい








凪を引き取った理由はその女の子の代わりが欲しかったからだそうだ







思い出しながら頭で整理をしていき言葉を選んで言った






「まだ凪を身代わりだと思ってるなら早いうちに返してもらいたい」







キッパリとそういうと梓が続けて







「そーいやその話もあったな
俺からも、半端な気持ちで引き取りやがってあいつを人間恐怖症にさせないのかよ」







これまた厳しく言ったで、続いて椿も






「毒蛾されないうちに…
てゆーか実の家族の方が良いと思うんだよ」







俺たちの意見は夕も合わせて皆一致の『凪を凪と見ないんだったら返せ』だった






2人は黙り込んだけど青遥が何を言ってるか分からないと言うようにこちらと両親を交互に見ていた







そして
「どーゆーことだよ?
確かにあの時期に妹が…しかも莉莎子と同い歳の子が来るのは可笑しいと思ったけどよ‼︎
身代わりって何だよ…
…父さん‼︎母さん‼︎」







2人は青遥を見て言った







「始めは身代わりだったのは本当よ
莉莎子の部屋を使わせて莉莎子の服も上げようとしたの…けどね


…あの子がこう言ったのよ



………ーーー女の子でもいたんですか?ーーー………

って…それからねあの子と莉莎子を重ねるのは止めようと思ったのお父さんもそうよ」







それを聞き分かったきっと梓も椿も分かったと思う






身代わりだと知っていながらこの家に来て、自分を見てもらおうと思ったんだろう……








あの子らしいよ











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