春川家の5兄妹










お昼になったので高校に入って友達になった城島カエと中川梨香子と一緒に昼を食べていると後ろから







「本川さん、ちょっといい?」
後ろを振り返ると同じクラスの笹がいた






「何?」
短く返事をするとちょっと来て来てと言い手招きをするからカエとリカコに行って来るって言って席を外した








ついて行くと知らない男の子がいた










私の予想は笹の先輩だと思う








「こんにちは本川さん
俺は2年の弦国です


あのさー俺の彼女にならなーい?」








チャラい…
初めに出てきた感情はそれだった








私は一応先輩と言い聞かせてから
ゆっくりと口を開き弦国と名乗った人の目を見てキッパリと言った







「申し訳ないですが
お断りさせていただきます


こんりんざい声をかけないでいただきたい


…それでは失礼します」








そう早口で言い踵を返して去ろうとすると後ろから







「廊下で会ったら話くらいしよーよ
絶対に声かけるからね〜」






と言い笑っていた
その顔に怒りを覚えた私は無視をしてその場を後にした







告白なんて中学を卒業してからは一度も無かったのに

なんて思って歩いていたら







「凪ちゃん」
お兄さんが声を掛けてくれた







振り返り
「お兄さん‼︎
どうかされたんですか?」







そう聞くと少し笑いながら







「いや、凪ちゃんのお兄さんと話してきたんだよ
そしたらいたから声掛けちゃった
……ダメだった?」






そう言われて首を横に振りながら







「全然良かったですよ
むしろ声を掛けられないほうがなんか寂しいですよね?」







なんて言うとお兄さんは笑っていた
少し話してから別々に分かれてお互いの教室へと帰っていった











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