幼なじみ。






もしかしたら、今日死んじゃうかもしれないし明日かもしれない・・・。



"死"という怖さ、恐ろしさを初めて知った。

誰にも会えなくなるんだね?死んじゃったら・・・・





お母さんもお父さんも、愛雅も心愛ちゃんにも・・・・




そんなの信じられない。





悲しい未来を想像すると胸がキューと痛み、肩を震わせてそっと涙を流した。




あたしの未来ってそんな寂しいものなの?



死のことを考えていくと、どんどん不安になる。





さっきまでいた先生や看護師さんは病室からいなくなって、あたしと親だけになった。






「お母さん・・・ごめん。こんなあたしが生まれてきて・・・・苦しい思いさせてごめん・・・」





お母さんんに泣きながら、何度も何度も謝り続けた。



あたしがいなければ、お母さんが幸せだったのに・・・・




「どうしてあたし、生まれてきたんだろうね?お母さんを苦しめてまで・・・」




頑張って微笑むも、涙が勝ってしまいうまく微笑むことができなかった。





「麻帆?あたしたちね、麻帆が生まれて来た時ものすごく喜んだの」






目を赤くしながら、懐かしそうに話すお母さん。




目線を上に向けながら、思い出すようにお母さんの話を聞くお父さんがいた。




「お腹を痛めながらも一生懸命お腹にいた頃の麻帆は頑張ってくれた。だから、今生きてることに感謝して欲しい。お母さんもお父さんも、苦しいとか、麻帆が生まれて来て欲しくなかった、とか思ってないよ?」




あたし、何も考えてないんだね?




人の気持ちとか勝手に想像しちゃって・・・・




お母さん、お父さん・・



こんな情けないあたしでごめんなさい。




「お母さん、お父さん、ありがとう。あたしを生んでくれてありがとう」




お母さん、お父さんへの感謝の気持ちがいっぱい溢れてきた。




今日、初めて"死"という怖さと恐ろしさを知った。




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