幼なじみ。
あたしの願い
翌朝。
診断結果によって、まだ入院が必要とのことだった。
昨日聞いた突然死、という言葉。
あたし、死んじゃったらどうなるのかわからない。
だから・・・だから怖いんだ。
大切な人に会えなくなるのも寂しい。ただ空から見れたとしても・・・・
その現実をなかなか受け止めることができない。
ー コンコン
白衣をきた先生が入ってきた。
「先生・・・」
気持ちが下向いた状態のまま、先生と囁いた。
「先生、あたしはどうしたらいい?どう頑張ったら元気なもとの体に戻れる?」
「・・・・」
先生はただ困ったような顔をしながら俯いて黙り込むだけだった。
「あたし、小さい頃にいつもお見舞い来てくれてる男の子と約束したの・・・ずっと一緒にいる、という」
「・・・・」
「でも、あたしが死んじゃったら、その約束が果たせなくなるの・・・だから、どうにかして頑張って生きたいの」
「そっか・・・・」
静かにまだ俯きながら小さな声を出した。
わかってる。
わかってるよ?どんなに頑張ったってもとの体には戻れないことぐらい。
でも、せめて約束だけは・・・約束だけは果たしたい。
ずっと愛雅といるという約束だけを・・・
破っちゃうのはすごく罪悪感がある。
「やっぱ、こんな体じゃ、無理だよね・・・愛雅のそばにずっといることなんて・・・」
「無理ではないと思う」
「えっ?・・・」
あたしがマイナスな発言したことに対して、プラスな答えが返ってきた。
その言葉に俯いてたあたしは顔を上げた。
「随分前の話だけどね・・・安西さんみたいな人がいた。今は元にまでは戻っていないけど元気に暮らしてるよ。その女の子は心不全だったけど、どんどん良くなっていって、無事に好きな男の子と結婚までしたらしい・・・だから、無理ではないと思うよ?」
そんな人がいたんだね?