幼なじみ。
あたしの心の中を全部愛雅にぶつける。
愛雅は全然悪くないのに・・・
なぜかわからないけど、愛雅に当たってしまう。毎日、お見舞いに来ていろんな話を最後まで聞いてくれたのに・・・
そんな愛雅に何もしてあげられない。
今のあたしの体じゃ・・・
「わりー・・・今日は帰るわ・・・」
愛雅は勢いよくドアを開けて、出て行ってしまった。
愛雅・・・愛雅・・・
心の中で愛雅の名前を呼び続けた。
人の気持ち、一番わかってないのはあたしだよ・・・
ほんとごめん。
愛雅に対する罪悪感のせいで胸がギュッと締め付けられて、ものすごく苦しいよ・・・
「安西さん・・・愛雅くん、帰っちゃったよ?ちょっと話を聞いたけど、随分と自分を責めていたよ・・・」
「・・・」
「愛雅くん・・・『なんで、麻帆の気持ちをわかってあげられねーんだ』って・・・」
「あたしも言い過ぎたと思ってる。なぜ、あんなことを言ったのか・・・」
あたしの心の中は真っ白でモヤモヤしていた。
あたしは先生の前で号泣することしかできなかった。何も出す言葉など何度考えても浮かばなかった。
「愛雅くんが、安西さんの気持ちわからないっていうのは当たり前のこと」
そうだよね・・・
自分がどれだけ最低な人なのかがわかった気がする。