幼なじみ。
今も小さい子達の元気そうな声が聞こえるけど、もう羨ましいなんて思わないよ?
だって、あたしも地面に立って、確実に良くなって来てるんだもん!
あと、あの花にも言われたしね?
『そんなこと考えたら治らなくなるかも!?』って・・・
だから、羨ましいとか思わないよ!
少し疲れてきたあたしは、フェンスにもたれかかったまま座り込んだのを見た愛雅が心配そうにあたしに話しかけてきた。
「しんどいのか?」
「ううん、全然平気!久々に立ったしね?」
「そっか・・・」
そう言っても、愛雅はまだ心配そうな顔を見せる。
別にあたしが抱えてる病気の症状の疲れじゃないのに・・・
「愛雅、そんな心配しなくても・・・」
「たまに、俺を思って嘘着く時あっただろ?」
最近、愛雅が昔の話出してきて、思い出しちゃうことが多いなぁ・・・
まぁ・・・いっか?
あたしが小学生になりたてだった時に結構男子にきつく当たったりして口悪くなっちゃったりしたんだよね。
それで、大喧嘩しちゃってさ・・・
色々怪我されて・・・・そのボロボロの体になったあたしを見た愛雅が心配そうに話しかけてきた。
『麻帆、誰かにやられたのか?』
『え?・・・ううん。転んだだけだよ』
『嘘だろ?さっき友達から聞いたよ。俺には嘘つかなくていいから。正直に答えてくれよ。俺、麻帆のこと守りてーから』
幼い頃の懐かしい思い出。
あたしの思い出は愛雅でいっぱいだったんだね?
まだ数年しか生きていないけど・・・そんな中でもこんなにもたくさん愛雅との思い出があったんだね?
「愛雅・・・さっきあたしが言ったことはほんとうだから!信じて?」
「・・・・わかった」
そう言って、愛雅も静かに腰を下ろし、背中をフェンスにもたれさせた。