幼なじみ。
っというわけで、浴衣に着替えたあたしは愛雅と一緒に夏祭りに行った。
車椅子なのが少し残念。
自分の足で歩きたかったけど・・・それは許されていない。
「愛雅、花火大会終わったら、燈火会行こうね?」
心愛ちゃんからの情報で日を灯す時に、願い事をするとその願いが叶うというジンクスがあると聞いた。
実はここの祭りに来るのは初めてで、心愛ちゃんにいろんな情報をもらってきた。
心愛ちゃんは毎年ここの祭りに来てるらしい。
「愛雅!りんご飴!りんご飴食べたいからちょっとストップ!!」
そう言うと、愛雅がすぐ止めてくれた。
りんご飴の屋台の前に行くと、おじさんから声をかけられた。
「お嬢ちゃん、大丈夫かい?体大事にしなよ?」
「あ、はい!ありがとうございます」
そにおじさんからりんご飴を受け取り、それと交換でお金を渡した。すると、おじさんが笑顔で手を振ってくれていたから、あたしも手を振り替えした。
愛雅が「ちょっと休憩させて」と言ったから、近くの公園のベンチに座って、あたしはりんご飴をぺろぺろと舐めていた。
「麻帆ーーーー!」
聞き慣れた声が遠くの方から聞こえてきて、振り返ると心愛ちゃんが走ってきた。
「心愛ちゃん!?」
今、目の前にいるのは心愛ちゃんだけじゃなくて、彼氏さんもいた。
あたしはその彼氏さんに頭を下げた。
たぶん、あたしのことは知らないだろうけど?・・・
心愛ちゃんに見せてもらった2人のプリクラに名前が書いていて・・・確か・・・【與田 直哉(あたえだ なおや)】。
あまり、覚えてないんだけど・・・
確かそんな感じの名前だったっけ?