幼なじみ。
「あ、愛雅?」
一瞬のことで、すっぽりと腕の中かに収まった。
あまりにもの驚きで涙が一気に引っ込んだ。
「ごめん・・・麻帆が近くにいるっていう感覚を失いたくないから・・・」
あたしを抱きしめる腕に力が入る。
愛雅。
あたし、今までたまたまずっと一緒にいるだけだと思ってたけど、違うんだね?
こんなにも、あたしのことを思ってくれていたなんて・・・
愛雅の体から伝わってくる温かさがあたしの気持ちを安心させてくれた。
そに安心から引っ込んでしまった涙がまた溢れ出てきた。
愛雅の腰に腕を回して、あたしも強く握り返した。
『お願い・・・あたしの病気が治って、愛雅とずっと一緒にいられますように・・・子供の頃に約束したことが全て果たせますように・・・』
あたしは愛雅を抱きながらそう力強く心の中で願い続けた。
できるにならずっと愛雅のそばにいたい。
その願いはちゃんと神様に届いてますか?
もし・・・届いているなら・・・あたしに願いを叶えてください。