幼なじみ。
あっという間に授業が終わり、HRのチャイムと同時に先生が教室の前の方のドアを開けて入ってきた。
「えーっとー・・・・」
先生がベラベラと話を進める中、あたしは頬杖をついて、またボーッしてしまった。
先生の話は正直面白くない。
もう少し面白ければ、ちゃんと真面目に聞いてたんだけど・・・・
やっと長いHRが終わり、一斉に散らばって下校して行く中、あたしは教室の中でじっといていた。
愛雅を待っているっていうわけでもなく・・・
窓の外を眺めて陸上部の様子を見ていた。
「麻帆、帰るか?」
走って教室まで来てくれたみたい。
「何見てんの?」
「ん?あ、何でもない何でもない!帰ろ?」
「・・・」
愛雅は無言のままあたしを見つめる。
あたしの頭には?マークが浮かんでいた。
「何?」
「いや・・・・陸上見てんじゃねーのかな?って・・・・」
こうやって、すぐあたしの思ってることとかしてることとかがバレちゃうんだよね・・・
昔からそうだったんだけど・・・
どこか、心愛ちゃんと似ているところがある。
結構勘が鋭いところとか?
中身は同じでも、体の大きさはだいぶと変わった。