幼なじみ。






「じゃ、行くね?」





「はい、さよなら!麻帆先輩!体には十分気をつけてください!」






「わかってるー!」






大きい声でお互い手を振って分かれた。





現実って、こんなにも厳しいものなんだね?





あたしの思い通りには進めない。





ずっとずっと生きたい、生きていたい、と思っても、いつかは迫ってくるんだよね?





"死" という言葉が・・・・





愛雅・・・・






あと、何回この名前を呼ぶことが出来ますか?






もう、きっとあたしの死はすぐそこまで迫ってきていると思う。






たとえ、ゆっくりだとしても・・・・







ゆっくりでも、徐々に近づいてきているのがわかる。





ほんとは、こんなの信じたくない。






でも、信じないと・・・何も始まらない。




残り少ない時間でも、これまでにない愛雅との思い出をたくさんたくさん作りたい。






心の底からそう思った。









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