幼なじみ。

異変








愛雅と『別れよ』と告げてから、約1ヶ月が経った今でもあたしと愛がの間は変わることはなかった。






ここ最近、体の具合が悪くて・・・






泣きそうなほど、すっごく辛い。







でも、頑張って頑張って生きたい、という気持ちがあるから・・・・






どんなに辛くても笑っていたい。





そう思った。







「いってきまーす!」





愛雅がいない朝を迎えるのも慣れてきた。






「麻帆、何かあったら先生に言うのよ?」





「わかってるー!」





玄関のドアを開けて、家から出て、隣にある愛雅の家を見た。




あれから、何一つ喋っていなくて・・・







少し寂しいけど・・・・これでいいんだ。愛雅の幸せのためだから、と自分に言い聞かせた。






自分の手でタイヤを動かし、前に前に進んでいく。





ちょっと動かしただけなのに・・・息切れがする。






最近、少し喋るだけでも・・・息切れが半端なかった。






きっと病状が悪化しているんだと思う。






幼い頃、あの公園で『あたしは強い子になるの!』って言ったのに・・・・強い子になんて、なれなかった。






お母さんみたいに、自分のことより他人を優先する心優しい人になりたいと思ったのに・・・・






逆に傷つけてしまった。







ごめんね?







どんな時でもいつも、愛雅やお母さん、大切な人が頭に浮かぶ。





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