幼なじみ。
「・・・・ほ・・ま・・・・麻帆」
体を優しく揺すって、あたしを呼ぶ声が聞こえて、目が覚めた。
「愛、雅?」
「おう!遅くなってごめんな?」
「ううん。全然」
すごく息切れしているから、走ってきてくれたんだと思う。
ありがとう。
あたしのことを誰よりもずっとずっと大切に思ってくれて・・・・
「麻帆、外見てみ?」
「外?」
いつも見ている窓の外を見た。
すると、あたりが真っ白になっていた。
いつも見ている景色が一面真っ白で雪色に完全染まっていた。
雪が空から降っていた。
「雪・・・・だね?」
久々に見た。
雪色に染まった景色を・・・
「愛雅、寒くない?」
「おぅ!大丈夫だ!」
ここは建物の中だから、温かいけど・・・ここから外を見るだけでも凍える。
ぼさーっと寒気があたしを襲ってきた。
「麻帆!じゃーーーーん!」
そう言って、あたしの目の前に見えたのは、可愛い袋に包まれたクリスマスプレゼントだった。
「麻帆、メリークリスマス」
「・・・・愛雅・・・」
愛雅と一緒に過ごす最後のクリスマスになるかもしれないね?