幼なじみ。






卒業式が無事に終わり、このクラス最後のHRとなった。





先生が泣きそうな顔で教室に入ってきて話をし出した。





「みんな、卒業おめでとう!」





先生はあたしたちに最後の言葉を残していった。




これから、それぞれの道を歩んでいく。





辛いことや悲しいことがあるかもしれないけど・・・前向きに頑張ってください。





どんな分厚い壁が来ても絶対飛び越えろ!っと・・・




熱い熱い先生の思いをあたしたちに懸命になって伝えてくれた。





「立花さんから、話したいことがあるそうです」





立花(たちばな)・・・それはあたしの苗字だった。





先生がそう言った。





あたしが必死になって考えて書いた紙をポケットから出して、教卓の前に立った。




高校生活は麻帆がいてくれたから楽しかったよ?




麻帆がいなかったら、今のあたしはいなかったかもね?





麻帆・・・あたしたちは麻帆の病気が迷惑だなんて思ったことはなかったよ?





もっとあたしたちを頼って?





そっちの方が嬉しいから!





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