幼なじみ。






なぁ、麻帆。




麻帆がいなくなったら、みんな忘れちゃうって思ってる?





それは違うよ。




麻帆のことは誰も忘れたりしない。





卒業式の最後のHRで立花が麻帆のことを話して、泣いていた人が大勢いた。





それほど、みんなにとって、大切な存在だったんだよ?麻帆は。





だから、忘れたりはしないよ?




みーんな!





だから、安心しろ!




また、笑顔で麻帆に会えることをずっとずっと願っているから・・・






「おーい!岡本!授業始まんぞ?また思い出したのか・・・」





俺の肩をトントンと優しく叩いて、微笑む俺と同期のやつがいた。





「あぁ・・・最近涙もろくなった気がする・・・」





「そっか・・・ま、頑張れよ!なんかあったら力になるから」





「おぅ!ありがとう」





教科書を持って担任を持つ、教室へ行くと丁度チャイムが鳴り、授業を始めた。






麻帆。




俺、麻帆がいなくても大丈夫だよな?





俺の脳内を支配するのは麻帆。




麻帆が亡くなってから、頭の中から抜けることがないってほど、麻帆でいっぱいだった。






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