幼なじみ。
教室を全て見回ったけどいなくて、特別教室も探したけどいなかった。
中庭の方から笑い声が聞こえて、少し気になり、廊下の窓を開けて見下ろすと、愛雅がいた。
あたしは、思い切り走って、中庭まで行った。
ベンチで男たちが群がっていた。その中に愛雅がいる。
「愛雅、ちょっと話いい?」
愛雅にそっと近づき、声をかけた。
「あぁ」
愛雅を中庭から少し離れたところまで連れてきた。
「何?話って・・・」
すっごく不思議そうな顔であたし見てくる。
愛雅には、ほんと申し訳ないことしたな・・・。
「昨日、病院行ってただの貧血だったっていうのは嘘で、ほんとは・・・」
さっき、屋上で心愛ちゃんに話したこと全てを愛雅にも話した。
・・・やっぱ、怒った?
嘘ついたし、迷惑、とか心配かけたくない、とか思いすぎっていうこと。