幼なじみ。
そう聞くと、心愛ちゃんは少しこもったような表情をしたけど、明るい笑顔で答えた。
「上手くいってるよ!最近バイトの仕事たくさん始めたみたいでさ、忙しいみたいでデートとかする暇なくて少し寂しいけど・・・」
「あっ・・・・ごめん。嫌な質問しちゃったね・・・・」
「いいの!全然!」
前までは、心愛ちゃんの彼氏、バイトしてなかったのに急に始めたんだね?
今の心愛ちゃんが言ったことを聞くと、一日に何個もバイトが入ってるってことに思える。
急にそんなたくさんバイトする?
あたしは不思議で仕方なかった。
そんなことを考えていると、あっという間にHRが始まり、心愛ちゃんが自分の席に戻っていった。
チャイムと同時に教室のドアが開いて先生が入ってきた。
朝の挨拶を終え、先生が前で長々と話を進めるも、聞く気がないあたしは頬杖をついて、窓の外をぼーっと眺めていた。