幼なじみ。





「これから、ちょっとした坂を登ったりしただけでも息切れしたりするかもしれませんから、無理な運動は控えてください」





そんな・・・・




医者の口から、その言葉を聞きたくはなかった。




「走ることもだめですか?一生グラウンドで走ることもできないんですか?インターハイにも出れないんですか?・・・・」





「麻帆!落ち着きなさい!陸上を続けたいのはわかる。でも、無理したら余計に悪化させるだけだから・・・・」





お母さんが泣ながら、あたしの背中をポンポンと優しくさすって落ち着かせてくれた。




「陸上、しばらくは辞めといた方がいいでしょう・・・」




「そうですか・・・・ありがとうございます」





「また何かここではなく、大病院へ行ってください。ここじゃどうにもできないんで・・・・小さい病院ですから・・・・」




「はい・・・ありがとうございます」





診察室を出て行った。






まさか・・・心臓の病気を持つとは思っても見なかった。




最初からだいたいは予感していたけど・・・現実になるとは思ってなかった。





陸上もきっぱり諦めなきゃいけなくなる日は来るのかな?




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