白銀のトライアングル
もう、心臓の鼓動はどのくらいの速さかもわからない状態だった。

「嘉雄さん、出発ですって!」

と友紀奈は弾む声をかけた。

もちろん、顔はうわずっていたが嘉雄も覚悟を決めていた。

二人を乗せたスクリューコースターは、出発した。

友紀奈は、ワァ~と言いながら、笑っていた。

嘉雄は、とにかく前より上のほうを見る努力だけした。

そう、スピード競技では遠くを見るから・・・

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