白銀のトライアングル
「わぁ~楽しかった~」

と友紀奈が言うと、

「ああ、案外 平気だったよ!」

と嘉雄は驚いていた。

たしか、こんな感じの乗り物は小学生以来だった。

だから、子供の頃の恐怖心の方が強かったのかもしれない。

やはり、スピード競技をしてる嘉雄は平気だった。

二人は、これで醍醐味を覚えて絶叫系の乗り物に走っていった。

あちこちと乗ってるうちに、

「あっ!友紀奈ちゃん、もう5時だよ!」

と嘉雄が言った。

そうだった。

夕方は一樹と麻紀と一緒に飲みに行く約束があったからだった。

二人は、結局 絶叫系に興奮して観覧車には乗りそびれてしまったのだった。

嘉雄は、残念だったが、とにかく遊園地をあとにすることにした。
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