白銀のトライアングル
一樹は、あちゃーと思ったが、後の祭りだった。

「あっ!ごめん、忘れて忘れて~」

と一人気持ちよさそうに麻紀が言った。

そう、麻紀のこんな性格が彼をつくれない大きな要因だったとは、本人は気付かなかった。

そんな微妙な空気が流れているところへ、運転手が、

「お客さん、着きましたよ!」

と言ったので、タクシーにちょっと待ってもらい部屋まで友紀奈を送っていくことにした。

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