~こどもの恋愛?!~

泣いているちほを連れて、とりあえずあたしんちまで帰る。


「留里っ…。成田君には言わないで…。あたし、病院行くから…。行ってハッキリするまでは…お願いっ。」

「うん。言わないよ。だから、明日にでも病院行こうね。」

「うん…。ごめんね、留里。」


その夜…。

あたしはベットに入ってからも眠れずにいた。

もし、ちほが妊娠していたら…。

確かに今、子どもを産むことになれば、失うものは沢山ある…。

でも、得るものも沢山あるような気もする。
ただ、ちほが言うように、自分の夢をあきらめることが出来ないままだったら、関わった人間全てを不幸にしてしまうんだろうな…。
子どもを作るという行為は、本能なんだろうけど…。

他人ごとじゃないんだ。
あたしの身にも、いつ起きてもおかしくないんだから…。


ちほ……不安だよね。

あたし、何もしてあげられなくて、ごめん…。



明け方、眠りについた……。
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