悪魔な秘密の巫女男子
「なんだよ。
使徒ー、訳ありだったらもっと早く言えよ。
なんだ、こんな服しかなかったのかよ。」
やれやれ、というように火の守護師は
パチン と、指を鳴らした。
ぽん。 ぽん。
部屋に、丸い明かりがぼんやりともって
一層明るくなる。
シンプルな部屋の真ん中に、
赤いじゅうたんと ティーセットが現れる。
な、何が起こるんだ。
「ははは。そんな警戒するなよ。アサヒ。
ほれ、火の守護師。」
ライガが ぽーいと彼に向かって
赤い杖を放り投げる。
「ちょ、なげんなよ。」
軽く くるりと杖を振ると、
頭にシルクハット風の赤い帽子と、
バサッと 濃赤のマントが現れる。
な、なんなんだ。
「・・・なんか、よくわからんが・・・
うちの、火の使徒が連れてきたんだろ??
助けが必要なんだろ?
ようこそ、火の館へ。」
火の守護師は にっこり笑った。
・・・やばい。
ちょっと 感動したのは内緒にしておこう。