悪魔な秘密の巫女男子

火の守護師は「ふーん」
といった様子で 話を聞いている。


ってか、それで信じるって 本当に『水の精霊は愛想がなくて気まぐれ』って世界の常識なんだな。

「巫女のお世話も大変だなー。
 水のは、気まぐれだしな。
 
 あの、王への言葉もすっげー挑発してたしな。」

「へぇぇ??!!な、何がぁあ??」

思わず、僕の声が裏返る。

「あぁ、アサヒはいなかったか?
 水の巫女って
 王の御前で『水は流れ たどり着く』って言ってたんだよ。」


「あぁ。」

「しかも、にっこりと笑って求愛して『祝福』した後だぜ?
 そんだけ、挑発するって・・・すげーよ。」


確かに、言ったかも。
水の巫女っぽくエラそうな、ちょっと意味ありげなことを
って考えたんだよな。


「それって、『私はいつも気まぐれだから、捕まえてごらんなさい?』ってことだろ??」

「ふぇへ??」



思わず、がくんと椅子から落ちそうになる。

え?
そ、そうなのか??


ライガは あはは。と笑ってるだけだし。



「そ、そうなのか?なぁ、ライガも笑ってないで、なんか言ってくれよ。」

「ははは。
 無意識で 誘惑してたのか?」

誘惑なんか、してないし!



 
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