悪魔な秘密の巫女男子
王は、静かにうなずいて
すっと 立ち上がる。
立っただけで、空気が張りつめたのがわかる。
火の守護師も緊張しているようだ。
「---水の、巫女を呼んだのだ。」
王は、静かにつぶやくように話す。
うわぁ。
耳がざわつくような 色っぽさ。
「宰相が、少し・・・
何かしらを、したのであろう。
水の巫女が、怒って逃げた。」
す、少しぃぃ?!
あれは、少しじゃないぜ、
年内ワースト1ぐらいの
残念な出来事だ。
「火の守護師よ。逃げた 『水の巫女』を迎えに行ってはもらえぬか?」
「は。御意。」
火の守護師は
さらに、頭を下げる。
・・・・え?
って、無理だよね?
だって、はーい。水の巫女、ここにいマース。
って感じだよ?僕。
「ところで、ソレ、君の?」
急に、近くで声が聞こえて、
びくっと顔を挙げた。