悪魔な秘密の巫女男子
火の守護師の近くに
王が、立っていた。
ソレって指差してるのは、僕。
え?なに、
僕「もの」扱いですか。
火の守護師が焦ったように、
顔をあげた。
「・・・王、この者は・・」
「この世界の王よ。コレは わしのだ。」
不意に、ライガがずいっと王の前に
僕を守るように立ちふさがった。
「ほう。火の使徒のか。さすがだな。
おもしろい物をもっておるな?
へぇ。水と風の気配がするのに、火に身を包んでるのか。
おもしろいな。」
ふっと 口元を引いて笑った。
その、何気ない自然な笑顔に思わず見とれる。
王は、また椅子にふわっと座った。
「では、火の守護師は水の巫女を探せ。
火の使徒と、その使徒のお気に入りの君は、宰相の治療を。」
治療、という言葉に動揺する。
僕が、術を発動させたから---?