悪魔な秘密の巫女男子

いや、別に、
いいけど、


「あの・・宰相に、言い寄られて・・・
 抱きしめられて・・・」

すると、びっくりしたように、風の守護師が立ちあがった。

「え?!!アサヒさん、『気』を吸い取られたの?!」

「え??気を吸い取られるって・・・?

 たぶん、吸い取られていないと思うけど・・・
 ただ、その・・・」


なに?と いいたげに、風の守護師は首をかしげた。
僕の後ろでは、
ライガが笑いをこらえるのに必死だ。


失礼だな。

僕がショックを受けたっていうのに。




「まぁ、その。 キス された ・・・んだけど・・」






ばっしゃん。

水しぶきと、どさぁっという落下音。

「え?アサヒ様。宰相が?!」

動揺した水の守護師の術が溶けて、
びっくりしたように、こちらを見る。

風の守護師も、びっくりしたように「いや、いや・・・」
なんて首を振る。

いや、
びっくりしたのは、こっちだからね?
むしろ、こちらが被害者。

< 132 / 262 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop