悪魔な秘密の巫女男子
いや、別に、
いいけど、
「あの・・宰相に、言い寄られて・・・
抱きしめられて・・・」
すると、びっくりしたように、風の守護師が立ちあがった。
「え?!!アサヒさん、『気』を吸い取られたの?!」
「え??気を吸い取られるって・・・?
たぶん、吸い取られていないと思うけど・・・
ただ、その・・・」
なに?と いいたげに、風の守護師は首をかしげた。
僕の後ろでは、
ライガが笑いをこらえるのに必死だ。
失礼だな。
僕がショックを受けたっていうのに。
「まぁ、その。 キス された ・・・んだけど・・」
ばっしゃん。
水しぶきと、どさぁっという落下音。
「え?アサヒ様。宰相が?!」
動揺した水の守護師の術が溶けて、
びっくりしたように、こちらを見る。
風の守護師も、びっくりしたように「いや、いや・・・」
なんて首を振る。
いや、
びっくりしたのは、こっちだからね?
むしろ、こちらが被害者。