悪魔な秘密の巫女男子

王は、大きなビンを取り出し、
僕の体からでてきた それ、を吸い込む。

ビンの中はどす黒く、
何かが渦巻くようにそれがとどまっていた。

「ふむ。
 これは、すごいな。
 朝日。よくキャパオーバーしなかったな。
 まったく、魔力がなかったのが幸いしたのか・・・」

ぎゅぅっと
ビンの蓋を閉じると同時に、

ばしゃんっと軽い水音を残して
空間が元に戻った。


なんだか、
「体が・・・軽い?」

「あぁ、結構魔力をため込んでたからな。
 人間の体には結構な負担だ。
 
 いずれは、『消化』されるが、胸焼けで苦しいだろ?」


あぁ、そうだ。
胃のあたりがすっきりしている。


ってか、やっぱり消化されるのか、これって。

やれやれ
といった風に王は髪をかきあげながら
ため息をついた。

「なんだ。やっぱり、何も知らないのか。
 まぁ、そうだろうと思ったが。」

「え?」

なにも、しらないって、何?


< 207 / 262 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop