悪魔な秘密の巫女男子
さりげなく、彼女は僕の手を取って
洞窟のようなところを歩きすすむ。
ふっと視界が開ける。
あぁ、こちらも満月なんだな。
深い夜空に月が浮かんでるのがみえ、
ここが切り立った崖みたいなところだと認識したところで
「「「うわぁぁあぁぁーーー!!!」」」」
「なっ。」
「アサヒ様、しゃべらないでください。」
崖の下に、大勢の人が歓声をあげる。
なんだ。
なんなんだ。
焦る僕に、彼女は ほらっ
というように、
手を強くギュッと握る。
あ、そっか、手をあげろっていわれてたな。
こうか?
静かに右手を挙げる。
一層、大きくなる歓声。