悪魔な秘密の巫女男子
静かに、彼女がぶつぶつ何やらつぶやく。
と、
僕の挙げたての上から、
白と水色の丸い シャボン玉のような 水しぶきが
ふわぁあっとあたり一面に広がる。
うわぁ
すごい、幻想的だ。
満月の光に照らされてキラキラ。
下の詰めかけた人の歓声も一層大きくなる。
「・・・おろしください。アサヒさま。」
うん。と軽くうなずいてから、
手をゆっくりとおろす。
どこからともなく、羽の生えた黒い人間というか鳥というかよくわからない人が飛んできて、
杖を静かに彼女に渡す。
「ふむ。ご苦労。スーラ=カイロク。」
「・・・お疲れ様でございました。
ぜひ、お言葉を。
民もみな、水の守護さまとのご契約をを心待ちにしておりました。」
「わかっている。」
彼女は、ちょっとこわばった 笑顔を、返す。
そして、僕をみて、大丈夫。と、口をパクパクさせて聞く。
静かに僕は、うなずく。
それを見た彼女は ほっとした様子で
ギュッと杖を握りしめた。