悪魔な秘密の巫女男子

おぉ。
こんなでかい絆創膏もあるんだ。

「あははは。逆に小さいのもあるぞ。
 従業員が困らないように 
 結構 薬箱は充実してるんだ!」

ふふんと少しドヤ顔で
じゃーんと 大きめの薬箱を見せる。

おぉ。
たしかに傷薬、包帯、痛み止め・・・

ふ。葛城さんって 意外と面倒見がいいんだな。


いつも事務所で
険しい顔でパソコンとにらめっこしてることが多いからな。

あんまりしかめっ面してると、
疲れるんじゃないかな。



「じゃ、ありがとうございました。
 仕事にもどります。」

「おぉ。気を着けろよ?
 俺もあんまりしかめっ面ならないようにするから。」

ははは。
と葛城さんは 笑った。


・・・ん?

僕、いつもしかめっ面って・・口に出してたか?





と思った瞬間、
出て行こうとつかもうとした事務所のドアノブを
つかみ損ねて
世界がぐらりと揺れる。


ま、まずい。
転ぶ!

瞬間的にそう思った。

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