悪魔な秘密の巫女男子

葛城さんはまた
いつものように眉間にしわを寄せて、
パソコンをにらみながら、
カチャリと操作する。


「ほら、
 もう帰っとけ。明日、あさってはバイト休みにしとくから
 ゆっくり休めって。」

「あ、はい。ありがとうございます。
 葛城さん・・・でも、」

「あー大丈夫。夏樹がしばらく忙しくしてほしいって
 言ってたから、代わりにシフト入れとくから。」

マジで?

なんだか わるいなぁ。

でも、これで寝込んだりしたらシャレにならないし。

「ほら、ほら、
 万が一 インフルエンザだったら
 店のスタッフが全滅するから、はよ帰れ。」

「あ。はい。」

ぶっきらぼうに
手をひらひらと 追い払われる。

葛城さんって、
優しいのに、気を使わせないようにするの上手いよな。


一応、大丈夫そうな体調なんだけど・・・

今日は何度もふらふらしちゃうから、
早く 休もう・・・


ありがとうございましたーなんて言いながら
そのままロッカーに向かった。
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