悪魔な秘密の巫女男子

「世界は
 繋ぐのが難しいからな。
 そんなに・・・・『飛べない』のだが、
 意識だけ呼ばせてもらった。
 
 もし、あいつが『飛んで』きても、
 情をかけるのではないぞ。よいな?」

なんのことでしょう?

キョトンとする僕に、

王はそういって
僕の左の手首をぐいっと引っ張った。


そして、
そのまま、
ちゅーーっと。

え?

王は、僕の左手の二の腕に、
赤く、キスマークを落とす。


食べられそうな気分だ。

エロいっていうか、
怖い。

微妙な場所に 口づけられて
ものすっごく、妙な気分。


「あの・・な、なにしてんっすか??」

「時間がない。
 いいな。
 少し力を与える。これで守るだろう。
 いいな、あいつに情をかけるなよ?」



王は、
真剣なまなざしを向けてきた。

「あの、なにが・・・?」
「水にとらわれるな。」

「あのっ。」



ぶわぁぁあっ!!
足元から、天井から
なにか、黒い闇が 僕を飲み込む。


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