悪魔な秘密の巫女男子

がはは。
とその男は笑って、
僕の肩をぽんと叩いた。

「っ。」

重い。

ただ、手を置かれただけなのにずしんと重みを感じる。


「まぁまぁ、
 あやしーよな。オレ。

 わかってるって。
 でも、各種方面すべて確認済みだから安心しなって。」

な、なにを言ってる?


通行人もちらりと見るものの、
かかわろうとはしない。


「あの、」


僕が、質問を繰り出そうとすると
~♪♪

不意に、着信音が二人を遮る。

怪しそうな、黒いスーツのおっさんは、
腰につけた
時代錯誤のごっつい携帯・・・

というか、昔の携帯電話みたいなやつで通話を始めた。

「っち。なんだよ。
 オレがさっさと見つけちまったよ。

 ・・・あぁ?

 ん。大通りの・・・」

どうやらこの場所を伝えているらしい。

僕、どうなるんでしょう。

ってか、このおっさん誰?

逃げ出したくても、
ずっしりと肩に置かれた手がそれを許しそうにもない。

はぁ。
なるように、なるかな?

なんだか、僕も ずいぶん図太くなったな。

『アレ』以来、
結構、臨機応変に対応できるようになったと思う。

うん。

< 237 / 262 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop