悪魔な秘密の巫女男子
課長は、ぼりぼりと頭をかきながらため息を漏らす。
「姫さんが言った通り、
この発生件数は異常なんだよ。
なにかを 探してる・・・みたいな。
なんか、『いわくつき』なモノを壊したりしてねぇか?」
「えっと、
その記憶はないんですが・・・」
なにか、に 憑りつかれている ということだろうか?
ちょっと、
背筋がぞくっとするぞ、いくら僕でも。
イチノさんは、覗き込みながら
「絶対、アサヒがかかわってると思うんだよな。
だって、たぶん通学してる道とかにも
でてるんだよぉ?
あの、姫様の言った通り、
アサヒの、周りに集中するのはおかしい・・・
なぁ、何か持ってないか?
もしかしたらそれが狙いかもしれない。」
「あぁ、そうですね。
イチノさんにしては、いいこと言いますね。
アサヒ君。なにか、
特別なモノ とか 持ってませんか?」
「特別ーーー?」
あぁ、
そういえば、ブレスレットかなぁ。
一応、この世界のモノではなさそうだし。
「そうですね。
このブレスレットは
珍しいかな とは 思いますけど。」
ちゃらっと左手首の
時計に隠れた
緑色のブレスレットを見せる。
「そうか、
見てもいいか?」
課長に言われて、
はい、と手を差し出しつつ
ブレスレットをはずす。
「どうぞ。」
「おー。これは、どこでっ・・・
--!!重っ!!!」
「え?」