悪魔な秘密の巫女男子



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別の部下に今日は言った新人バイトのアサヒを送り届けさせた
通称「課長」である彼は
数枚の報告書を眺めて
ばさり、と机に投げ出した。

「はぁ、オレは本当は
 高校生を巻き込むのは反対なんだがなぁ。」

「えぇーーでも、課長。
 その子が一番「怪しい」というか、
 なにか、ありそうなんでしょぉ?」

イチノが、報告書をのぞき込む。

「課長。命令ですので
 もういろいろ手配済みです。」

ニノは、さらに報告書をばさっと、重ねた。

「あー、しかも
 調べたことと供述に、差異はなさそうだしな。」

道で倒れて一週間後に目が覚める。
「黒い物」は 言われて初めて意識した。

倒れた原因は不明。
倒れていた時は、いろんな夢を見たようだが
その辺のところはよくわからない。

現在は健康。

なにか、隠しているようにも見えるが
嘘をついているようには感じられないんだよな。


「ふむ。
 ブレスレットは解読できたか?ニノ」

「課長、全然だめですね。」

こんどは、冷たいっと言ってブレスレットを落としそうになるニノ。

ニノが解読できない術がかけられているブレスレット。
これの出どころも解らない。

倒れて、起きたら「あった」らしい。

「何者かの接触」とかがあったとしか考えられない。

「いろいろな夢」がもしかしたら、「なにか」かもしれんな。


「まぁ、敵であれば、その時にやればいいか。」
「課長、物騒ですってぇ。きっといい子ですよ、アサヒ君。」
「課長、そんなことより、さっさと目を通して下さい。」

やれやれ、と言いながら
課長は、書類を持ち上げた。


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