悪魔な秘密の巫女男子
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バタン
と、礼拝堂に続く扉がしまって
ぐるっと
守護師の彼女が怖ーい顔で僕につめよった
「 あ さ ひ さまーーーっ!!!何やってるんですか?!」
「えぇぇ?僕、頑張ってたんじゃない?」
成功だよ。きっと。
「えぇ、式典は大成功です。
ありがとうございます。」
ふかぶかーーと 頭を下げる。
だろ?
僕もなかなか いい感じにできたと思う。
「で、も、 どうして、よりによって 王様に『微笑む』んですかぁ??」
「え?」
微笑んでたっけ?
ちゃんと、無表情クールを心掛けたつもりだけど。
たしかに、ちょっと気が抜けて
笑ったかなーー
彼女は必死になって涙目。
なんか、すいません。
「ふふふ。なかよし、だねー!!!水ちゃん♪」
ふわりと優しい風が吹いて、
くるくるるーと、緑の妖精が僕と彼女の周りをまわる。