悪魔な秘密の巫女男子
はい・・・と 小さくつぶやいてから
ばっさっとベールと
髪飾り、そして
口元の布を取る。
「お前、名前は?巫女。じゃなくて。」
ライオンの声は、
やさしい。
顔はこんなに、いかついのに。
「・・・朝日です。」
「アサヒ。か。 全然、におい がしねーなぁ。」
「でもぉ。人間。でしょぉ?
私は、すぐに気が付いたけどねぇ。
風の子はみんな カンが鋭いの。
まさか、男とは思わなかったけど。」
どうぞ。とティーカップを 小さな妖精がさしだした。
なんだか、拍子抜けた。
「あぁ。なんか、きが抜けました。
すいません。」
ほっと、一息。
手に取ったカップが、温かい。
「あはは。敬語じゃなくて大丈夫だから。
でもさぁ、アサヒ。 水の奴にも言われただろ?
ほかの奴に、そんな無防備に笑うなよ?
まぁ、俺らだからいいけどさ。」
「へぇ??わらって。。ましたか?僕。」
「うん。笑ってたわ。微笑みー♪微笑みの水の巫女ー♪」
きゃらきゃら笑う。
「だから、敬語じゃなくていいって。
かたっ苦しいの、好きじゃねぇーし。」
ライガが、がははと笑って立派なタテガミがふさふさと揺れる。